新大陸を求めて① はじめに

 
はじめに

私が初めて新大陸という言葉とその意味に触れたのは、高校1年生の時に遊んだパソコンの大航海時代Ⅲというゲームソフトであったように思う。このゲームは15~16世紀の正に大航海時代が舞台で、プレイヤーはポルトガル人かスペイン人を選択して、船で貿易や冒険をしながら世界中を旅するというものだった。このゲームで印象に残っているのが古地図調のシンプルなプレイ画面で、世界史の教科書をゲーム化したような普遍性があり、2019年の今見返してみてもあまり色褪せた観はない。

 このゲームはどこへ行って何をしようが基本的に自由なのだが、ポルトガル人を選択するとアフリカ~インド~アジア方面へ進出しやすく、スペイン人を選択すると新大陸、つまり中南米・カリブ方面へ進出しやすいようになっていた。私は何となく大航海時代=ポルトガルというイメージがあって毎回ポルトガル人を選択していたのだが、ゲーム内での新大陸地域のBGMやイラストが魅力的で、いつも最終的には中南米・カリブ地域をウロウロしていた。とにかく、このゲームを通して私は世界の様々な文化圏、特に中南米・カリブ地域に興味を抱くようになったのである。

 このような経緯があって世界の様々な地域・文化圏に興味を持った私は、大学に入ったらとにかくバイトをして世界中を旅行しようと決めていた。実際に大学1年目の夏休みにはシカゴとバンクーバーを訪れ春休みには大航海時代に所縁あるリスボン、セビージャとセウタを旅行した。ただ旅費を稼ぐためバイトをし過ぎて早くも1年目にして留年することになるのだが。。それはまた別の機会に説明させて頂きたい。



大航海時代Ⅲ
 1995年発売の光栄(現コーエーテクモゲームス)のWindows95用ゲームソフト。この投稿を書いていて久しぶりに遊んでみたくなったのだが、Windows10で動くだろうか?と思っていたら、このような記事を発見。早速試してみます。

シカゴ
アメリカ合衆国第三の都市にして摩天楼発祥の地。なぜ唐突にシカゴが出てくるかについて説明させて頂こう。私は上記の経緯で世界の様々な地域に興味を持つようになったが、私にはもう一つモダンな高層建築とそうした構造物が織りなす未来的な景観への興味という軸があり(これは育った環境によるもの)、世界と高層建築の二つの要素を満たすシカゴを、最初の旅行先に選んだのであった。



シカゴのビル群(2000年)
このような写真を撮るために行ったので満足した。当時はIT・デジタルの黎明期でデジカメはまだ高価で低性能だった為、フィルムをスキャン・データ化してCDロムに保存するサービスがあり、私もよく利用した(この写真もそうしてデータ化したもの)。フィルムや現像等、とにかく写真に金がかかる時代だった。


2016年10月02日